看護士が聞いた、死ぬ前に後悔すること
ホスピスという施設があることをご存じでしょうか。これは、末期患者が穏やかに最後のときを迎えられるように本人や家族の苦痛を最小限にするように働きかけることを目的とする施設で、全国に何か所もあります。そんな施設で働く看護師は普段から余命わずかな患者さんと話をする機会があります。そのような患者さんはどのようなことを後悔しているのでしょうか。
「死ぬときに後悔すること25」の著書である大津秀一氏によると、次のような後悔が多いそうです。
健康を大切にしなかったこと
一番多い死因はガンだと言われている今日、もっと早くガン検査をしておけばよかったという後悔は多いそうです。定期的に人間ドックなどを受けておくことで防げるかもしれませんね。

健康って大切なんだけど、なにかをしても
すぐに成果が表れるわけではないから、続けるのが難しいよね。

重要度と緊急度のマトリクスで考えると、
重要だけど緊急度が低い部分に入るね。
自分に正直に生きればよかった
本当はやりたかったけどやらなかったことや、言いたかったけど言わなかったことが後悔の原因になるようです。これにより我慢をする習慣が身についてしまい、不満を抱えながら生きてしまったという人も少なからずいるようです。
仕事ばかりに時間を使ってしまったこと
仕事が好きだという人もいますが、働かなくなった後でなにもやることがなくなる人もいます。また、仕事に時間を使いすぎてしまい、家族や友人との時間を全く作らなかった後悔をする人もいます。生きていくうえで仕事も大切ですから、そのバランスが大事ですね。

ママは、子どもとの時間を取りたいから、
子どもが小さいうちは働かないわ!

パパも育休を取ってみようかな。
結婚しなかったこと・子どもを育てなかったこと
亡くなるときに、それを看取ってくれる人がいるかどうかなどが後悔の原因になることもあります。たくさんの人に囲まれて亡くなるのか、一人で亡くなるのか。確かにそれは大きな違いかもしれません。子どももたくさんいると、老後は楽しいかもしれませんね。
行きたい場所に行かなかったこと
行きたいと思っていた場所が無くなってしまったり、自分が病気になって行けなくなったりと、タイミングを逃すと行くことができなくなってしまいます。行きたいと思ったら、行けるときに行く!ということが大切です。あなたが行ってみたい場所はどこですか?

どこに行ってみたいかしら…

ヨーロッパとか行ってみたいかな。
人に優しくしなかったこと
身近な人に優しくしなかったことを後悔する人も多くいます。いつもは仲良くしていても、たまたまその日は喧嘩をしてしまい、そのまま事故で会えなくなってしまった場合なども、なぜ喧嘩別れしてしまったんだろうなどと後悔してしまいます。日ごろから感謝の気持ちを伝えることができていると、その気持ちも少し楽になるかもしれません。
遺産をどうするか考えておかなかったこと
遺産を自分で使い切るのか、子どもたちに渡すのか。もし渡すとすればその割合はどうするのかなどについて、しっかりと考えておくべきだったという後悔もあります。頭がしっかりと回転するうちにある程度の流れを作っておかないと、亡くなる直前にいろいろな資料を整理してまとめることなどは難しいでしょう。遺産争いなどが起こってしまうと、悲しい気持ちになりますよね。

お金は残さなくていいから、お金を稼ぐ考え方を残して!!
自分の生きた証を残さなかったこと
意外と多いのが、最後に何を残すのかとことです。亡くなる時期が近づくと、何かしら自分が生きた証を残したくなるそうです。年を取ると自叙伝を書く人も多いですよね。また、子どもを作ることもこれに当てはまるかもしれません。

パパとママの名前って、いろいろな場所に残してあるんだよね!

そうよ!家の近所の神社にも名前を彫ってあるわ!
余命一年、なにをする?
もし、ガンだと診断されて余命1年だと宣言された場合、あなたはどう感じるでしょうか。私が昔であった患者さんは「すごく残念だけど、亡くなるまでにいろいろ準備ができるからありがたい。」と話していました。「いきなり事故で無くなったら、家族にありがとうも言えないじゃない。」という言葉には涙が出ました。

パパは昔、お医者さんを目指していたから、病院で高校生を対象にした病院体験に
参加していたんだよ。その時の出来事だね。
「もしも一年後、この世にいないとしたら。」という本で締め切りを意識すると行動が変わると言いますが、まさにその通りでしょう。「死ぬまでにやりたい10のこと」というような映画もありましたよね。私も、死ぬまでにやりたいことをはっきりとさせて行動していきたいです。
余命宣告などをされてしまった場合、一般的には次のようなプロセスをたどります。
第一段階 否 定 | まずは、事実を受け入れることができず、 自分が死ぬはずがないと感じます。 |
第二段階 怒 り | なぜ自分が病気になったのか、 なぜもっと早く分からなかったのかなどと怒りを感じます。 |
第三段階 対 処 | 治せる医者がいるのではないか。実は間違いではないかなどと 何とかして解決しようとします。 |
第四段階 抑うつ | 対処しようとしてもうまく対処することができず、 どうしようもないと落ち込んでしまします。 |
第五段階 受 容 | どうしようもないと感じ、事態を受け入れます。 |

パパは、余命宣告を受けたら、生命保険から保険金を貰うよ!
リビングニーズ特約というのがついている生命保険であれば、
亡くなる前にお金がもらえるので、そのお金で治療をすることもできるし、
最後の楽しい思い出をたくさんつくることもできるね。

もしもの時に備えておくと、お金の心配はしなくていいわね。
普段から、やりたいことをはっきりとさせておけば、残された時間を悩む時間だけで終わらせず、有意義に使うことができるのではないでしょうか。ぜひ、死ぬまでにやりたいこと、考えてみましょう!
以下は、余命宣告された人はよくするとされることです。
家族や友人にメッセージを残す。
手紙を書いたり、ビデオメッセージを残したりする人が多いようです。残された子どもが小さい場合などは、毎年誕生日に届くようにお手紙を書いたりプレゼントを用意して置いたりもするようです。
旅行に行く
余命宣告はされても、まだ動くことができるような状態だった場合には、行きたかった旅行に行ってみたり、思い出の場所を訪れてみたりするようです。
セカンドオピニオンを受ける
他のお医者さんの意見を聞いたり、治せる人がいないかについていろいろと調べたりするようです。未承認薬であっても希望があれば利用しようとする人もたくさんいます。
臨床心理士やカウンセラーなどと話をして精神的安定を図る
気持ちが落ち着かない日々を過ごすことが多いため、少しでも落ち着いて過ごせるように専門家の力を借りるようにする人が多いです。病院からカウンセリングを促されることが多いようです。
相続・葬式などの準備
自分が無くなったときに遺産をどうするか、葬式はどうするかを考える人が多いです。人によっては生前葬を行う場合もあります。株や不動産など換金しにくいものを事前に処分して置く人もいます。
保険内容の確認
余命宣告によって受け取れる生命保険があったり、亡くなったあとの保険のこと、入院中の医療費のことなどを考える人が多いようです。
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